射出成形とは
射出成形(Injection Molding)とは、金型を使用した成形法の一つで、加熱溶融させた材料を金型内に射出注入し、冷却・固化させて、成形品を得る方法です。
加工の工程は、材料を「溶かす」「流す」「固める」「取り出す」の順で、一般的には、汎用樹脂、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンプラを大量生産する方法として広く知られていますが、成形する材質は樹脂だけではなく、金属やセラミックにもこの技術が応用されています。そして、複雑な形状の金属やセラミック部品を製造する成形技術は、精密鋳造、ダイキャストなどがあります。
しかし、鋳造やダイキャストなどの加工技術は後加工を前提とした工法で、射出成形ではMIM(メタル・インジェクション・モールド)、CIM(セラミック・インジェクション・モールド)は複雑な形状、精度や強度が要求される製品でも最適に製作することが可能です。
特性
私たちの生活で当たり前の存在のプラスチックですが、その使用範囲は多岐にわたっており、生活空間に存在するほとんどの製品に使用されています。
スマホ、テレビやパソコン、洗濯機、プリンターといった電化製品から、ペットボトルやシャンプーの容器、椅子や文房具など、日常的に使用するあらゆる製品など使用されています。
高精度で高品質かつ大量生産できることが射出成型の最大の特徴です。
用途
樹脂 | キャップ、ボトル、スマホカバー、小型電化製品(マウス、イアホンなど)、食品容器、絶縁部品、車載部品 |
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金属 | 小型大量生産部品、歯車、シャフト、医療機器部品、摺動部品、リニアガイド、OA機器、時計、電磁部品、バルブ、空圧機器、AV機器、鍵、計測機器、ノズル |
セラミック | バーナーノズル、ガスタービン、碍子 |